Thunderbolt 3 または USB-C ポート搭載の Mac ラップトップシステムにマルチモニタを接続する方法

原文:2018年04月26日投稿:Multi-monitor options for your Thunderbolt 3 or USB-C MacBook by Bob Boerner

(訳注:このブログ記事内の技術情報は MacBook または MacBook Pro についてのもので、iMac システムには当てはまりませんのでご注意ください。)

私たちが受ける製品購入前の問い合わせのうち最も多いものの一つに、「私の Mac ラップトップと互換性のあるドッキングステーションはどれですか?そして何台までの外部モニタを追加できますか?」という質問があります。

この質問への答えは、「どのモデルの Mac」を使っているかにほぼ依存しています。詳細を述べる前に、現在 Apple 社が販売している Thunderbolt 3 および USB Type-C ポート搭載のラップトップに関する下記の一覧を見てみましょう。Plugable 社のドッキングステーションや周辺機器のどれがそれぞれに互換なのか、そして最大何台までの外部モニタが接続可能なのかが示されています。(水平方向のバーを使って、表の右側まで表示できます。)表内の製品リンクをクリックすると英語製品ページに飛びますが、そのページ左上の言語ドロップダウン・リストから「日本語」を選べば日本語製品ページが表示されますので参照してください。

上記の表を参照元として、それぞれの Mac モデルを 1 つずつ詳しく見てみましょう。

Apple Thunderbolt 3 対応モデル

Apple 社のラップトップのうち MacBook Pro 2016/2017 などの Thunderbolt 3 対応のモデルには、周辺機器に関して最も多くの選択肢があります。ドッキングステーションが必要な方には、Plugable 社の最高機種である「Plugable Thunderbolt™ 3 充電機能付きシングル・ディスプレイ・ドッキングステーション(TBT3-UDV)」をお勧めします。外部ディスプレイをはじめとしたさまざまな周辺機器を接続しながら、同時に 60W までの電力でラップトップを充電できるため大変便利です。

Plugable Thunderbolt™ 3 充電機能付きシングル・ディスプレイ・ドッキングステーション

この製品を Mac システムの Thudnerbolt 3 ポートに接続すると、1 台の DisplayPort モニタ、または(同梱の DP-HDMI 変換アダプタを使って) HDMI モニタを簡単に接続できます。
また、別売りの USB Type-C 代替モード対応ケーブルやアダプタを追加すると、このドッキングステーションを介してもう 1 台の外部モニタも接続できます。Plugable 社は、代替モードに対応した USB Type-C -HDMI 変換アダプタ(USBC-HDMI)や変換ケーブル(USBC-HDMI-CABLE)、Type-C – DisplayPort 変換ケーブル(USBC-DP)などを提供しています。

もし必要があれば、このような設定をするための手順を紹介した弊社のビデオ(英語)を参照してください。

これで合計 2 台までの外部モニタに対応できますが、さらにモニタを追加したいという要件がある場合、それが可能かどうかは MacBook Pro システム自体に内蔵されているグラフィックス・チップの性能に依存します。

Thunderbolt 3 対応のすべての MacBook Pro 13 インチ・システムには Intel の内蔵 GPU が搭載されており、この GPU 性能だけでは外部モニタは 2 台までしか接続できません。したがって、上記のようにドッキングステーションで 1 台、そして USB Type-C 代替モード・アダプタを追加して 2 台目の外部モニタを接続してしまえば、それで上限に達してしまいます。

一方、Thunderbolt 3 対応の MacBook Pro 15 インチ・システムには、スイッチ可能な内蔵 GPU があります。Intel グラフィックスと、より強力で消費リソースの多い AMD Radeon グラフィックスの両者を搭載しており、名前の通りシステムはこの 2 つを要求に応じてスイッチし、バッテリー消費を抑えたり、高パフォーマンスを提供したりできるようになっています。

内蔵されたより強力なこの AMD Radeon グラフィックスのおかげで、MacBook Pro 15 インチ・システムには最大 4 台までの外部モニタを接続できます。もしこの利点を生かして MacBook Pro 15 インチシステムに 4 台の外部モニタを接続したいのであれば、「Plugable Thunderbolt 3 デュアル DisplayPort グラフィックス・アダプタ(TBT3-DP2X-83)」や、「Plugable Thunderbolt 3 デュアル HDMI グラフィックス・アダプタ(TBT3-HDMI2X-83)」などを利用するとよいでしょう。これらのデュアル・グラフィックス・アダプタは、システムの Thunderbolt 3 ポート 1 つに 2 台までのモニタを接続できるので、使用ポート数を節約できるからです。

Plugable Thunderbolt 3 デュアル HDMI グラフィックス・アダプタ(TBT3-HDMI2X-83)- Windows および Mac 用

例えば、MacBook Pro 15 インチシステムに TBT-UDV ドッキングステーションを接続し、追加の代替モードアダプタによって合計 2 台のモニタを接続したとしましょう。さらに、デュアル・アダプタをシステムの反対側にある Thunderbolt 3 ポートに挿しそこに 2 台のモニタを接続すれば、合計 4 台のモニタが使用できます。このようにすると、全部で MacBook Pro 15 に 4 つ搭載されている Thunderbolt 3 ポートのうち 2 つは、他の Thunderbolt 3 周辺機器用に残しておくことができます。

注意点1:
上記の例のような場合、Thunderbolt 3 デュアル・グラフィックス・アダプタはドッキングステーションを接続したのとは反対側にある Thunderbolt 3 ポートに接続する必要があります。このラップトップには 2 つの Thunderbolt 3 コントローラが搭載されていて、それぞれ左右の 2 つずつを管理しているからです。両方の機器を同じ側のポートに差し込んでしまうと、4 台の外部ディスプレイを表示することはできません。

もちろん、Plugable 社の Thunderbolt 3 アダプタや代替モード対応の変換アダプタやケーブルは、Thunderbolt 3 ドッキングすステーションを経由しなくても利用できます(システムのポートに直接挿しても機能します)。そのときでも、このシステム側の制限(システムの両側にそれぞれ 2 台ずつのモニタ)を守ってください。

注意点2:
ここまで説明してきた、MacBook Pro システムのモデル毎の外部モニタ最大数の制限は、Plugable 社製品を使っているかいないかには関係ありません。システム側の仕様とデザインにより決定しています。

もしも自分の要件に対して Thunderbolt 3 周辺機器が高価すぎるという場合には、代わりに次のセクションで述べるような USB Type-C 周辺機器を利用することもできます。この理由は、PC システムに搭載された Thunderbolt 3 ポートというのは、すべて USB Type-C ポートとしても機能するからです。

Apple USB-C 搭載モデル(Thunderbolt 3 非対応モデル)

2015/2016/2017 MacBook モデル(Pro ではない方)には、USB Type-C ポートは搭載されていますが Thunderbolt 3 プロトコルには対応していません。このようなシステムでは、選択肢は大幅に狭まります。USB Type-C ポートが 1 つしかない MacBook の場合、外部モニタは 1 台までしか接続できないのです。

このような制限があるシステムでは、「Plugable UD-CAM USB Type-C 充電機能付ミニ・ドッキングステーション(UD-CAM)」の利用がおすすめです。このドッキングステーションを接続すると、1 台の HDMI モニタと複数の USB ポート、ギガビット・イーサネット・ポート、音声入出力コンボ・ジャックが増やせるだけでなく、同時に 85 W までの電力をシステムに給電できます。

Plugable UD-CAM USB Type-C 充電機能付ミニ・ドッキングステーション

同じ目的で使用できる「Plugable UD-CA1A USB Type-C 充電機能付ドッキングステーション(UD-CA1A)」もあります。UD-CAM と構成やサイズが少々異なりますが、できることはほぼ同じです。充電のために供給できる電力が 60 W という差がありますが、それ以外は好みや要件に応じて検討してください。詳細はそれぞれの製品情報ページを参照してください。

UD-CA1A ドッキングステーション

もし上記のような多くのポートが付いた比較的大きなドッキングステーションは必要ない場合、代わりに「Plugable USB Type-C マルチアダプタ(USBC-MD101)」を使う方法もあります。持ち運びも簡単な小さい筐体で、Mac ラップトップに HDMI ポート 1 つ、従来型の USB 3.0 ポート 1 つ、パススルー充電機能を提供します。

Plugable USB Type-C マルチアダプタ(USBC-MD101)

もちろん、Plugable 社の代替モード対応のグラフィックス・ケーブルをそのままシステムに接続して使うこともできます。

最後に、上記に挙げた USB Type-C ドッキングステーションはどれも、Thunderbolt 3 対応の MacBook Pro シリーズでも使うことができます。なぜなら、すべての Thunderbolt 3 ポートは、同時に USB Type-C ポートとしても使用できるからです。

Apple USB-C 非搭載モデル

上記で上げたシステムより以前の Thunderbolt 3 または USB Type-C ポートが搭載されていないシステムでは、外部モニタ接続についてはさらに制約が大きくなります。これらの世代のシステムの場合、システムについている Mini DisplayPort、Thunderbolt 1 または Thunderbolt 2 グラフィックス・ポートに、1 台の外部モニタを接続することができます(ちなみに Thunderbolt 1 および 2 対応ポートは、物理的には mini DisplayPort の形状をしています)。この場合モニタは DisplayPort または Thunderbolt 対応の製品である必要がありますが、もし HDMI 入力しかないモニタを接続したい場合には、変換アダプタが必要です。「Plugable Mini DisplayPort 1.2 – HDMI 2.0 アクティブ変換アダプタ(MDP-HDMI)」はこのような用途で使用することができます。(この変換アダプタと、HDMI ケーブルを使用します。)

結論

外部モニタを接続する点に関して言えば、Apple Mac システムのうち Thunderbolt 3 対応のモデルが最も選択肢と拡張性が高くなります。USB Type-C ポート搭載(Thunderbolt 3 非対応)モデルでも、いくつかの選択肢があります。従来の USB Type-C ポート非搭載のモデルでは、選択肢は非常に限られてきます。上記の説明が、お使いの Mac システムに外部モニタを接続したい方々への参考になれば幸いです。

もしこのブログ記事の内容について何か質問などがある場合は、Plugable 社技術サポート nihongo@plugable.com まで直接ご連絡ください。

Plugable Technologies
ボブ・ボーナー