原文:2019年03月22日投稿:New Intel Graphics Command Center able to configure DisplayLink Displays by Bob Borner
Plugable 社は、Windows システムに追加の外部モニタを接続するための、DisplayLink 技術を使った様々な USB グラフィック製品を販売しています。たとえば、わが社のベストセラーである UD-3900 ドッキングステーションや、USB 3.0 UGA-3000 グラフィックアダプタなどです。
以前は、Windows 10 システムにこのようなグラフィック製品を用いてディスプレイを追加した場合、Windows 標準の「ディスプレイ設定」から環境の構成をする必要がありました。製品を使用しているユーザーの方々の中に、もしも Windows 標準のディスプレイ設定の代わりに、AMD 社、Intel 社、NVidea 社などの GPU 製造元が提供するアプリケーションを使用したいと思う人がいても、アプリケーション側が DisplayLink ディスプレイを認識しないためそうすることができない状況でした。
この制限事項は、Windows 10 ビルド番号 1709 以降のシステム用に Intel 社が提供している、最新の「Intel グラフィック・コマンド・センター(https://www.microsoft.com/ja-jp/p/intel-graphics-command-center/9plfnlnt3g5g?activetab=pivot:overviewtab)」により解消されました。
この「Intel グラフィック・コマンド・センター」を使えば、GPU に直接接続された他のディスプレイと同じように、DisplayLink 技術経由のディスプレイが認識されるようになりました。
この画面の例では、2 番がノート PC 本体のディスプレイで、3 番がUSB Type-C 代替モードにより接続されています。1 番と表示されているディスプレイは DisplayLink 技術による UGA-3000 グラフィックアダプタによって接続されています。(訳注:それぞれの画面の右下に Intel 社のロゴが入っていないモニタが、DisplayLink などの他技術により接続されたモニタです。)
この「グラフィック・コマンド・センター」の画面は DisplayLink グラフィックアダプタを認識するようになっただけでなく、Windows 標準の「ディスプレイ設定」画面よりもユーザーにとってよりわかりやすく整理して表示されていることがわかります。
解像度、リフレッシュ・レートおよびスケールがすっきりとコンパクトに表示されています。一方 Windows 標準の「ディスプレイ設定」はこれらの情報を一括表示しないため、欲しい情報が見つけにくいのです。
それぞれの画面右上にある「 ...」を押すと、「メイン・ディスプレイに設定」を選択できたり、拡張モードと複製モードを簡単に切り替えたりすることができ、より直感的な構成変更が可能です。
右上にある「識別」ボタンを押せば、それぞれのディスプレイの左上にコマンド・センター内と同じ番号が表示されます。
気を付けるべき注意点があります。この「Intel グラフィック・コマンド・センター」には、Intel 社製グラフィックに特化した機能が含まれており、その一部は DisplayLink 技術接続のディスプレイでは機能しません。このことは、アプリケーション内で該当ディスプレイを選択した場合に、「一部の機能はインテル以外のアダプターではサポートされてい…」として赤字で警告されます。(訳注:日本語の文字が切れていますが、英語原文によれば「サポートされていません」の意味です。)
まとめると、このアプリケーション自体は非常に画期的とはいいがたいものの、Windows 10 で DisplayLink 経由の外部モニタを接続しており、ディスプレイの様々な設定をより直感的に効率よく行いたいユーザの方にとって、この「Intel グラフィック・コマンド・センター」は Windows 10 搭載の「ディスプレイ設定」よりも、ずっと便利になったと言えるでしょう。AMD 社や NVidia 社のディスプレイ構成ツールもこれと同じような進化をとげ、だれもが必要な環境の構成を簡単にできるようになることを祈るばかりです。
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Plugable Technologies
ボブ・ボーナー